進捗報告 2016年04月17日 新浜百景 トラックバック:0コメント:0

進捗としては、
・天龍ちゃん大好き度がMAXになった
・今ひとつ絵の描き方がわからない
・今ひとつtwitterがよくわからない
の3つです。
報告以上です。

img097_天龍薄い本1

img097_天龍薄い本2

img096_天龍裁判

img088_天龍立ち絵

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チョコレート 2015年02月23日 新浜百景 トラックバック:0コメント:0

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ーー君の見ている世界はどれほど光り輝いているのかね?

今年の春に定年退職になる小須戸先生が私に言った。

ーー特にあんまり光り輝いてはいませんけど。

と私は答えた。
私は美術部に所属している高校1年生。
美術部にいるからといって絵が上手いとは限らない。
その証拠が私だった。美術部は6人のメンバーがいる。
3年生が4人。2年生が1人。1年生が私1人。

3年生の神谷先輩以外は見たことがない。みんな幽霊部員だった。

私が美術部に入った理由は、神谷先輩だった。
神谷先輩はすさまじく絵が上手かった。絵が上手い、というか、超器用だった。

1年前、神谷先輩は美術部の部員募集のポスターを手書きで書いて廊下に貼り付けていた。
スケッチボードを片手にさらさらと描いては壁に貼り付けていた。
油性マジックの極太で、さっさっさと描いていた。

巴マミ。
艦隊これくしょんの愛宕。
妖怪ウォッチのしばにゃん。
スヌーピー。
ドラえもん。
ゴルゴ13。
戦艦ヤマト。
ジャニーズの嵐。
庵野秀明。
ガンダム。
犬。
安倍総理。

新旧入り乱れてめちゃくちゃなのだが、とにかく上手いし、早い。
なにより、線の一本一本が楽しげで、踊っているようだった。
迷い線もいっぱいあったし、ちょっと形がへんなところもあったけど、それも味のように見える。
卑怯だと思った。この線は卑怯だ。この線だと、どんな絵を描いても絵になってしまう。
どんなにぐしゃぐしゃと描いても、絵になる。巴マミが「もう何も怖くない」みたいなどや顔をしている。

こんな線を描きたい。
こんな線が描ければ、それだけで人生が楽しくなる。
間違いない。どんな絵も絵になってしまう、こんな線を私も描きたい。

私は巴マミのポスターを壁から剥がし、ノートに挟み込んだ。
そして、神谷先輩のところに行って、入部します、と言った。

神谷先輩は驚いたような顔をして私を見た。

⚫︎

私は毎日、神谷先輩と部室に籠もった。
顧問の小須戸先生はめったに姿を見せなかった。
神谷先輩はWACOMの液晶タブレットでゲームをするのが好きなようだった。
神谷先輩は女なのにめちゃくちゃエロゲーが好きだった。カルチャーショックだった。
エロ漫画も好きだった。エロ漫画雑誌を部費で買っては小須戸先生に怒られていた。

ーーエロ漫画は漫画表現の最前線なんですよ。

神谷先輩はそう言い、私に読むことを強要した。私はBL漫画好きだったから、こういう男の人が読むような
エロ漫画はちょっとグロいので好きじゃないです、というと、ダメです、と言い、模写しなさい、と言った。

神谷先輩は変な人だった。
同人の世界では有名な人らしかった。夏休みは神谷先輩から毎日鬼のように呼び出され、エロ同人の原稿を
手伝わされた。神谷先輩の漫画の作り方は変だった。液晶タブレットでぐちゃぐちゃぐちゃと下書きを描き、
それを紙に清書していた。そしてそれをスキャンして液晶タブレットで仕上げていた。液タブって、あれ、
こういう使い方なんだっけ? そう思いながら、私は神谷先輩の絵のノイズを消す仕事をしていた。

今思えば、神谷先輩の絵の解像度はめちゃくちゃでかかった。100%表示をすると、何も見えないくらいだった。
だから、理にかなっていたのだ。線画を解像度無限大のアナログで描くことが神谷先輩の秘伝のタレだったのだ。

⚫︎

一流の人の側にいると、刺激になる。
神谷先輩は刺激的すぎて、ずっと側にいるのは難しい。

神谷先輩はいつの間にか私の家に遊びにくるようになり、刺激が強すぎて私は頭がおかしくなる。

ーーこれが初期の今石洋之の絵だよ。この動き、いいよねえ。

ーーこれはまだ京都アニメーションっていう名前じゃなかったころの作品だよ。

神谷先輩は美人なのに、なんでこんなマニアックなんだろう?
私は半分引いている。

ーーこのゲームのオープニングアニメはクレジットには載ってないけど、シャフトが作ってるんだよ。
  なんとなく、このカッティング具合がシャフトって感じだよねえ。

英才教育。
あるいは洗脳。なんだか今まで生きていた世界が神谷先輩によって破壊されていく。

ーーいいなあ。この爆発エフェクト、いいなあ。

⚫︎

神谷先輩とデートしたことがある。
新潟市でエヴァンゲリオンの原画展があるらしく、半ば強引に連れて行かれたのだ。
物販や立体物にはなんの興味も示さず、神谷先輩は複製原画をひたすら眺めていた。

私は初めて見るプロの絵にびびっていた。貞本さんの漫画の生原稿の精巧さに衝撃を受けた。
綾波がいる。紙の上に、本物の綾波レイがいる。スクリーントーンが職人芸のように貼ってあり、
写真のようなリアルさが、ただの線と線の間に浮かび上がっている。

神谷先輩はエフェクト原画に見入っていた。
エフェクト原画は爆発だったり、川の流れだったり、とにかく、こう、地味な、地味な大変な
仕事を感じさせる。家の屋根の瓦が津波で飛散するモーションが延々と続く。
これだけ描いて、描いて、描いて、描いた挙句、2秒の動画にしかならないという。
隣にモニターがあり、劇中ではほとんど何も見えてないに等しい様子が見える。

鬼だ。

こんなに上手い絵が、鬼のように上手い絵が、2秒の動画になって消費されていく。

ストーリーボード、脚本、絵コンテ、原画、動画、仕上げ。
山のように積み上げられた絵が、10分程度のワンシーンで消費されていく。

鬼だ。

神谷先輩以上のレベルの人が集まって、作り上げて、でも、ささっと消費されて消えていく。
恐ろしい。具合が悪くなってきた。神谷先輩はすっごく楽しそうに舐めるように原画を見ている。
だんだんと頭がおかしくなってきた。絵が上手いのが当たり前のように思えてきた。
目の前にある、超絶上手いエヴァの絵も、生きてるように感情豊かなアスカの絵も、まるで普通に
描けるんじゃないかと思わせるように、普通にさらりと描かれている。

描けない。
描けるはずないんだ。
普通はこんな絵なんか描けない。
私は一生、描けない。もう、絵なんか辞めよう。
キリがないんだ。上には上がいる。もう追いつけない。
私は2年たっても神谷先輩のようにはなれないし、このエヴァのスタッフの足元にも及ばない。

私は暗い気持ちになった。

エヴァ展を出て、カフェに入り、神谷先輩は興奮冷めやらぬ感じで私に言った。

「楽しかったねっ!」「……はい」「もう、天国みたいだったねっ!」「……はあ」
「もう、こう、絵が描きたくて描きたくてしょうがないって感じだったねっ!」

神谷先輩はめっちゃ明るかった。

「あんなに絵が上手いのに、あんなに絵を描いても、2秒にもならないんですよね……」

私はクレープの皮をフォークで切り刻みながら言った。

「そうだねっ! そういうの、かっこいいよねっ!」

かっこいい、か?

「私もああいう絵が描きたいっ! 描こうっ! 描くんだっ!!」

油性マジックペンの蓋をキュポっと外す神谷先輩の腕を私は掴む。

「先輩。まずはクレープを食べましょう」
「2分で食べるから」
「ゆっくり食べましょうね」
「2分30秒で食べるから」

30秒だけ先輩はゆっくりになった。

⚫︎

もうじき、神谷先輩は卒業する。
地方の大学に進学するらしい。神谷先輩は携帯を持っていない。
もう神谷先輩とは会えなくなるんだ。

私は、絵を描く。下手だけど、なんか、神谷先輩から色々教わった気がする。
下手だけど、絵を続けられる気がする。そういうの、大事なことだと思う。

下手だろうが、上手だろうが、絵を描くんだ。
絵を描くことが何よりも楽しくて、奇跡みたいな、魔法みたいなことなんだ。

神谷先輩は私に絵の技法は何も教えてくれなかった。
ただ、
「絵を描くことって、かっこいいことだから」
とだけ何度も言っていた。

絵を描くことはかっこいいんだ。
下手でも、上手でも、絵を描くこと自体がかっこいいこと。

一見普通の人なのに、ピアノが弾ける。

それはかっこいい。

一見普通の人なのに、絵が描ける。

それもかっこいい。
もちろん、それは神谷先輩の主観だ。間違ってるかもしれない。
でも、私は神谷先輩の絵は信じたい。あの日にパクった巴マミはまだ私には光り輝いて見える。

⚫︎

ーー君の見ている世界はどれほど光り輝いているのかね?

今年の春に定年退職になる小須戸先生が私に言った。

神谷先輩から譲り受けた液晶タブレットが私の手元に白いキャンバスを写している。
なんとなく予感がする。私は今、何を描いても楽しい。何を描いても新鮮だ。
何を描いても絵になるような気がする。イメージしたものがなんでも描けそうな気がする。

光り輝いている。

全てが光り輝いているように見える。
全てが新しく、全てが生き生きとして、そしてその全てが描けそうな気がする。

ーー君は神谷くんみたいだ。

小須戸先生はそう言い、静かに笑う。

なんとなく、わかる。了解する、という感じに近い。美術部員というのは、そういうことだ。
下手だろうが、上手だろうが、この気分が大事なんだ。世界の全てが描ける気がする。
そういうのが大事なんだ。私は世界の全てが本当に描けるとは思えない。でも、描ける気がする。
それが10代の少女の脳内分泌物質の見せる幻想だとしても。

そう。

描きたい。

描こう。

描くんだ。

新浜の海岸沿いを行く 2015年02月11日 新浜百景 トラックバック:0コメント:0

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青空なのにめちゃくちゃ寒い系の海沿いなんか好きでも嫌いでもない。

⚫︎

拍手ありがとうございます!

拍手返信>ありがとうございます。
リクエストにお応えして、ちょっと気持ち、線を多めに
ノスタルジックに描いてみました。
スマホで撮影した写真を元に描いているので、
構図的にも画角的にも超平凡っていうあたりが、こう、
変なリアル感に繋がってるような気がいたします。

新浜百景2 2015年02月08日 新浜百景 トラックバック:0コメント:0

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写真トレスの練習 2015年02月08日 新浜百景 トラックバック:0コメント:0

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近所の風景を描くのって結構楽しいです。