これからの『あれ』の話をしよう。inハーバード大学 2011年05月15日 落書き トラックバック:0コメント:0



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某スレに貼った漫画の転載。

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拍手、コメントありがとうございます!
励みになります!
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困ったときの「あたしってホント馬鹿」 2011年05月05日 日記 トラックバック:0コメント:0



ほぼ模写練習。
さやかの台詞の汎用性の高さは異常。

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困ったときの風の谷。
うろ覚え選手権にもほどがある。
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困ったときの田井中律。 2011年05月05日 日記 トラックバック:0コメント:0



安心の田井中律依存展開。

[今年のGWの成果]

(1)野良猫の餌付けに成功した。
(2)原発に詳しくなった。
(3)ゴーストトリックを堪能した。
(4)超絶早起きになった。
(5)野菜の自家栽培を開始した。

もう何も怖くない。

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拍手ありがとうございます!
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実質的には3コマ漫画 2011年05月03日 落書き トラックバック:0コメント:0



粛々と絵の練習。
ゆゆ式を大人買いする。
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とりあえず怪しい箇所は押してみる。 2011年05月02日 落書き トラックバック:0コメント:0



粛々と絵の練習。
魅力的なひざ裏がすらすら描けるようになりたい。

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拍手ありがとうございますー
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She want to move. 2011年05月01日 漫画 トラックバック:0コメント:0










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中学生は楽じゃない。

楽しいけど楽じゃない。

『楽』という漢字が重複して字面が悪い。
私は言い換えを検討したい。
例えば、『楽しいけど高負荷、あるいは高ストレス』とか。
『考えさせられることが多いが負荷が過剰である』とか、
『日々、得られることはあるが、負担が大きい』とか、
『エキサイティングではあるが快適ではない』とか。
(やめた。いずれにしても少しずつ意味が異なり、本来の意図からずれている)

勿論、重複は重複でも美しい重複というものも存在する。

日本には人は多いが人は少ない。とか。
(日本には人(総人口)は多いが(本物の実力を持つ)人は少ない)
美しい花がある。花の美しさというものはない。とか。

上記は特に意味のある引用ではない。
なんとなく思いついたので書いてみた。

ところで。

こんな行き当たりばったりで文章を書いていいのか、
あまりに唐突な文章の羅列で意味がわからないのではないのか、
ただただ読みにくいだけではないのか、といった疑念はあなただけではなく
書いている私にも共通して湧き上がっている。
でも、直す気はない、むしろこの混沌こそ望む。

なぜなら、中学生のゴールデンウィークなら、これくらいの混沌はあって然るべきだからである。

私は100円玉を10枚ポケットに忍ばせて、冷房が効いたゲームセンターに侵入する。
あまりにも明るすぎる外と比べて、ゲームセンターの中は薄暗い。
目が慣れるまでは視界の情報量が激減するが、そのかわりに聴覚と嗅覚に向かって刺激が流れ込む。
思えばゲームセンターは不思議な空間で、なんの生産性もない時間を過ごすために多くの人がたむろっている。
CRTに映る画面は子供向けの漫画のようで、それをボタンやレバーで動かす様子はどう贔屓目に見ても健全だとは思われない。
非健全な娯楽には非健全な人間が集まる。
あるいは、非健全な人間が集まるから非健全な娯楽へと育っていく。
薄い布を一枚羽織っただけの女性が屈強な巨人のような男を大剣で斬る。
男はぎゃあと声を上げるが、のけぞりモーションをして体力ゲージが減るだけで外傷は無い。
無くてもいいが、その様子はシュールであり、これはいったい何をしているんだろうか、という疑問を抱かせる。
高校生のカップルがクイズゲームに興じている。
男子の左手は女子の制服の中で蠢いている。
女子の右手は男子のあれをこすこすとしている。
青くも赤い空気を周囲にまき散らしながら、予選を突破している。
私は麻雀格闘倶楽部をする。
麻雀は私に色々なことを考えさせてくれる。
オンラインで繋がった顔の見えない3人のことを勝負を通して教えてくれる。
確率と選択。欲望と理性のコントロール。

男子高校生が「あっ」と声を上げる。
女子はハンカチで先端を包み込み、白濁を受け止める。
男子はタッチパネルに顔を押しつけ、下半身を痙攣させながら、しかし、4択問題を解いていく。
「ものすごいイキ顔してるしwww」
と女子が言い、若干硬度を失ったそれをまたこすこすし始める。
「あ、それやばい、やばいから、まじでwww」
「大丈夫。大丈夫だよwwww。祐くんはまだいけるwwwwww」
男子の耳元で女子はささやく。

私はそんな2人をちらちらと観察する。
若気の至り。現代的。そんな言葉でまとめてしまっていいのか。
クイズを解きながら体液を射出するのは精神衛生上、いかがなものか。

私の隣で麻雀をしていたサラリーマンもまた、そんな2人をちらちらと見ていた。
彼は左手で稗を操作し、右手ではサラリーマンの行き場の無い欲望を弄んでいた。
私はそれを見てしまい、ビクっとする。
彼は私がビクっとしたことに気づき、ビクビクっとする。

「……軽蔑するかい?」

彼は『長考』ボタンを押して、そう私に尋ねる。

「しかし、本来、この世界は、何をしてもいいはずではなかったのかい? 例えば……」

彼は突然語り出す。
それは静かな口調であった。
しかし、右手は前後にくちゅくちゅしていた。
私は何がなんだかわからなくなって、しかしながら、とりあえずは麻雀に集中した。

彼は変態であった。
彼はタブーを犯すことに興奮を覚えていた。
ルールを違反することが何よりも好きであった。
彼は授業中、突然立ち上がり、教壇の先生の横に立った。
全生徒の驚きの視線が彼に集まり、先生もまた目を見開いて彼を見た。
彼は服を脱ぎ始めた。女子生徒が悲鳴を上げた。
彼は女子生徒の名前を順番に叫びながら、こすこすした。
先生が彼を押さえつけ、叱り始めた。
しかし彼の仲間の男子生徒が先生を彼から引き離した。
女子生徒の名前を呼び、その姿を目に焼き付けながら、彼は高まっていった。
それは彼の生涯で今までで感じたことのなかった衝撃的なまでの興奮だった。
頭の後ろが発熱して溶け落ちそうだった。
全身の細胞一つ一つが電撃に打たれたように痙攣した。
彼は全く新しい世界を発見する。

そう。
新しい世界だ。

彼は新しい世界に到達した。
オセロの終盤のように、世界は一気に色を変えた。
彼は最後の一人の名前を呼ぶと、先生に向かって液を放った。

と、彼はそんなエピソードを語り、そして達する。
彼は薄っぺらい茶封筒の中に体液を吐き出し、それを私の側にそっと置く。

「意味などないんだ。
 君にとっては、僕は名無しのサラリーマンでしかない。
 ちょっと変態で物悲しい、そんなモブの一人が僕だ」

彼はどこか暗い、そして焦燥感に満ちた目付きで私を見る。

「もしよければ、君の名前を教えてくれ」

私は立ち上がり、彼の頭右側面をグーで殴る。
それは非常に地味な攻撃である。
だけれど話の区切りをつけるためだけならば、これで十分なのであり、
彼は目をぱちくりさせたのち、再び麻雀の世界へと帰っていく。

私は100円でしばらく粘ったあと、席を立ち、また店内を巡る。

新しいゲームのロケーションテストをしているのを見つける。

それは三人称視点のアクションゲームだった。
実写のような緻密でリアルな日本の風景の中、
ややアニメ寄りなキャラデザ・モデリングの女子高生が日本刀で奇異を斬っていた。

ワンジャンプで一戸建ての家の屋根に飛び乗り、奇異の巣に斬線を入れる。
しなやかなモーションと高度な物理演算によって、まるで生きているかのように画面上に存在する少女。

ゲーム性はライトかつハードに調整されており、誰でもさくさく遊べるようでいて、
スコアを稼ごうとすれば途端に難しくなるようになっているようである。

ストーリーも単純なようで、奥が深そうで、読み方によっては
現代社会への風刺及び問題定義にもなっているようである。

わたしのお腹の中に1つの生命が宿っているんだよ、
いや、1つじゃないかも、2つかも、でもどっちでもいいよね。

美麗なデモ画面でそんなことを言うキャラがいて、妙に脳裏に引っかかる。

自動販売機。
ジュースを買い、隣の椅子に座る。
色々な雑誌が置いてあり、自由に書き込めるノートもある。

私はそこに思いつきで小説を書き始める。

ーー昨日、見ましたよ。放課後、先輩、変な店にいましたよね?

その声は後ろから聞こえた。
振り向けなかった。事実、昨日は変な店にいたからだ。
後輩の手が俺の肩に軽く添えられる。
左手は肩だが、右手は太ももに添えられる。
女性的なしなやかで細い手が、今は少し強圧的に感じられる。

ーー真面目で清潔で純粋無垢なイメージの先輩像が、
  少し、いえ、完璧に崩れてしまいました。

そうですか。と、思う。
俺は否定も肯定もしない。事実だからだ。
真面目で清潔で純粋無垢なイメージも事実であり、
それがイメージでしかないのも事実であるからだ。

どこから見ていた?

と俺は聞く。
もちろん、場所ではなく、時系列的な意味である。
その確認は必要であろうと思われた。
場合によっては否定や弁解もしなくてはならないからだ。

ーーどこから、というか、先輩が選んでいて、そして
  購入しているのを見たというだけです。
  薄い、ピンク色の、変な本です。
  まあ、エロ同人誌ってやつですよね。
  内容はよくわからないけど、アニメっぽいやつです。

その程度か。と思う。
その程度ならまだ救いがある。
昨日買ったものを思い出す。わりと普通なものである。
変に偏ったものではなかったはずである。
具体的には、なんだったか、ピンク色の、というと、

ーー原村和、と書いてありました。

ぴた。と俺は立ち止まる。
後輩がその動きに追従できず、俺の背中にぶつかる。
鼻が首筋に当たる。やばい。やばいのがばれた。
これは全然やば過ぎるのではあるまいか。

ーー早速googleで調べてみました。色々わかりました。

そうですか。としか言いようがない。
俺はgoogleに原村和と入れたときの画面を思い出す。
一段目に画像検索の結果が出るはず。
続いてはwikiか、公式サイトにヒットする。

漫画キャラ。アニメキャラ。ピンク髪。
セーラー服。巨乳。ガチレズ。

まあ、典型的なオタク受けのよいキャラクタ。

俺もまた典型的な色香に騙された男の一人なのだ、というシナリオを描き出す。
俺もまた一人の統計的に一般的な男子中学生の一人なのだというスタンス。
3次元、2次元問わないのが現代的である。

ーー先輩。ああいうの、好きなんですか?

後輩の名は『螺旋』と書き、『たまき』と読む。
囲碁部の後輩であり、唯一の女子部員だ。
普通に可愛いと思う。頭も悪くない。
モテるかどうか、俺にはわからない。
彼氏がいても驚かず、いなくても如何ともしがたい。

ーー先輩。ああいう気持ち悪いの、好きなんですか?

『気持ち悪いの』

冷や汗が出る。そうだ。忘れていた。
そういう感覚を俺は忘れていた。
知らず知らずのうちに、ヲタレベルが上がりすぎていた。

俺はベルチェのように倒れ込む。
ここでベルチェについて述べる。

ベルチェ エピソード。

決定的なチャンスでゴールを奪えなかったベルチェはロスタイムの終わりを告げるホイッスルと同時にピッチへ崩れ落ちた。
その様子はまるで糸を切断されたマリオネットのようだった。
(テレビを見ていた僕は思わず声を出してしまった)
ベルチェは青ざめた表情で呆然と芝を見つめていた。
寄ってきたチームメイトに声を掛けられても虚ろに返事をするだけで、立ち上がったのはそれから3分も後のことになる。

ここまで書いて、疲れたので止める。

理想的なGWの過ごし方を空想する。
そのために、まずは、ダメなGWの過ごし方を空想する。

【ダメなGW】

(1)テレビ、インターネット、本、ゲームの消費ばかりに時間を割いて、そのままGWが終わってしまう。
(2)あれをしようかな、これをしようかな、と考えているうちに、GWが終わってしまう。
(3)欲望のおもむくまま行動し、まとまりがつかないままGWが終わってしまう。
(4)一生懸命に何かを作り、気づいたらGWが終わっている。
(5)だらだらと勉強し、気づいたらGWが終わっている。

結論。
特になし。

私はカルピスソーダを飲み、感受性の触手を周囲へと伸ばしていく。
パチンコをやっている小太りのおっさんの脳味噌へと触手を挿入する。
ゲーセンのパチンコはお金と換金できないため、本当の意味で時間潰しにしかならない。
純粋なパチンコプレイといえる。
おっさんの思考を観察する。
おっさんは色々なことを同時並列に考えている。
その中で一番支配的なことは仕事のことだった。
仕事は問題事ばかりだった。
その多くがおっさん自身のミスや采配ミスだった。
すなわちおっさんのミスだった。
おっさんは悔いていた。恐れていた。自分を責めていた。
おっさんの自分への責めはなぜか異性への責めへと姿を変えていた。
首輪をつけた女性の姿をおっさんは思い浮かべていた。
女性の目には光が無く、チープな食事のみが与えられていた。
そのイメージにおっさんは興奮した。
おっさんの興奮は複雑に屈折していた。
おっさんはある意味、その女性になりきっていた。
そして、その女性の支配者にもなりきっていた。
イメージの中で、おっさんの立ち位置は激しく入れ替わりを繰り返し、チカチカと点滅していた。
それは閉じたイメージだった。
結局はどちらもおっさん自身だった。
おっさんは自分を責め、そして自分に責められていた。
そんなことをイメージしながら、おっさんは銀玉の乱舞を目で追っていた。

おっさんはGWの全日程をこのパチンコで費やそうと考えているようだった。
総合的に考えると、それが一番コストパフォーマンスに優れていると思ったからである。
おっさんには趣味はなかった。特技もなく、友達もいなかった。

私はおっさんの思考へ介入する。

この長期休みで仕事の劣勢を立て直せないだろうか?
とメッセージを送る。
おっさんはその言葉を自分自身の思いつきのように認識する。

その通りかもしれない。
問題点を洗い出して、対策を練る。
すこしずつでも進めていけば、仕事上の劣勢を立て直せるかもしれない。
このままGWを無為に過ごせばかなり悲惨なことになるのは目に見えている。

おっさんの脳裏に5×8の行列が浮かぶ。
問題点(1)~(8)を列に記入。
概要、問題点、対策案、進捗、日程を行に記入。
この時点でおっさんの心が折れかかる。
問題点は山ほどあり、対策案はひとつもないから。

そうやって諦めるから何も解決しない。
諦め続ける限り、自分も周囲も不幸だ。

確かに。なぜか今日の自分は冴えている。
(と、おっさんは思う)

おっさんの中の首輪少女は首輪を構成する繊維を爪先で切り始める。
逃げることは可能かもしれない。もしかしたら。
パチンコの玉は全て吸い込まれてしまった。
おっさんは立ち上がる。
追加のカードを買うためではなく、首輪を切断するためかもしれない。
(おっさんはたばこを買い、店外へと出る)

私の触手はそこで圏外となる。

次に、私は坊主頭のゲーセン店員に接続する。

彼は座禅のことを考えていた。
禁欲のことを考えていた。
将来の不安に怯えていた。
彼はゲーセンの2Fに住み込みで働いていた。
早朝2時からの新聞配達をし、そこからゲーセンの店員を21時までしていた。
時間の拘束が多いわりには給料が少なかった。
月に2回風俗にいくと、ぴったり収支がゼロになった。
何のために生きているのか。と彼は自問した。
俺は何がしたいのだろうか。
俺は何ができるんだろうか。
何もできない。彼はそう断言する。
このまま人生が朽ちていく。
ここからは逃げられない。ここに閉じこめられている。
むろん、物理的には逃げられるだろうが、
この悲惨な世界からは逃げられない。
自分の無力のせいで、逃げられない。

彼はゆっくりと呼吸する。
それは座禅の呼吸法だった。
肺の空気を完全に吐き出す。10秒、15秒かけて。
そして、ゆっくりと吸い始める。

自分の欲望をなんとかできないだろうか?

彼の最近の関心事はそこにある。
なんだかんだで今、生きられている。
それはありがたいことであり、これに勝ることは本当はない。
そういう認識をなんとか得られないだろうか、常に。

ありがたい。
ありがたい。

彼は静かな呼吸の中で念仏のように心の中で唱え始める。
禁欲を徹底したい。
肉を食べず、質素な食生活を維持し、健康的な生活をする。
性欲をコントロールする。

現状に満足し、無駄にストレスをためない。

ーーすっごい、溜めてるんだね。

レイナは言った。レイナは彼のお気に入りの風俗嬢だった。

ーー今日も、レイナのおっぱいと、ここ、でいっぱいいっぱい出してくださいね。

消毒液の匂い。これが彼の煩悩を刺激する。
やわらかさ。この、しめつけ。ふとももとふとももの接触。

GWはレイナはどうしているの?
GWは海外に行ってるよ。日本じゃ買えないものがいっぱいあるしね。

失礼します。と言ってレイナは口にくわえ、一気に搾り取ろうとする。

レイナは海外に行く。
俺はここにいる。
レイナは若く、美しく、未来がある。
俺には何もない。

レイナ、と呼び、レイナの乳首を舐めるが、全く官能がない。
それはただの皮膚の延長のように思える。

大丈夫。大丈夫。寂しくないよ。

レイナは諭すように言う。諭す?
こんな惨めな俺を。

彼の空想はここで終わり、クイズゲームをおかずに交わる若いカップルに視線を移す。
彼は彼らの将来を勝手に妄想する。
おそらく、彼らの楽しさは彼らだけの宝物だ。
しかし、宝物は必ず風化し、失われていくんだよ。
決して明るいだけじゃない将来を勝手に妄想する。

ーーいつも妄想の中でしてるようなこと、レイナがしてあげるよ。

じゃあ、とYシャツの上から4番目のボタンを外させる。
レイナのたぷたぷな胸の谷間が見える。
ローションを塗り込み、そこに挿入する。
玄関で、台所で、ベットの上で。
それを動画で撮影する。
カメラはディスプレイにつながっていて、0.5秒のタイムラグで映し出される。
彼は興奮したが、それはいったい、何についてだろう?
正直言えば、行為自体はあんまり気持ちよくなかった。
刺激が弱すぎて、途中で萎えてしまった。
しかし、撮影という要素が彼を高ぶらせた。
なるほど、と思わされた。
撮影というのは、残すということなのだ。
後に残すということ。
それが決して意味のない行為の描写だったとしても、その後に残すということ自体が気分を高ぶらせるのだ。

レイナが帰った後、彼は動画を確認した。
どの動画も見れたものではなかった。

●●

人生には落とし穴が多く存在し、その中の一つとして依存症がある。
最近、私が陥っていた落とし穴は『フレームワーク依存症』であった。
この依存症は広い意味を持つので、一言で簡単に説明ができない。

基本的に、問題解決のためにフレームワークが用いられる。
思考の型、とか、枠組み、という言い方もできる。
なんらかしらの問題と対面したとき、解決の道筋が全く見えてこない場合がある。
あるいは、解決の道筋があまりに困難である場合に、モチベーションが下がるということが多々ある。
そういう場合にも少しずつ着実に物事を進めていくための方法論がフレームワークになる。

しかし、フレームワークがあっても人間の心は折れる。
心が折れたとき、フレームワークに依存する。

例えば、東京大学の入試に合格することを目標とする。
これは非常に困難である。
何も計画なしで真っ白なノートを前に頭を抱えているだけでは、目標を達成できない。

こういうときは、下記の項目について頭をまとめ、推進していくことが重要であり、その方法がフレームワークとなる。

(1)自分の現状の学力の把握。→ 現状の評価。
(2)足りない学力の把握。→ 目標の設定。
(3)日々の学習計画の設定
(4)定期的に進捗を確認する。
(5)進捗に遅延があれば、その原因を探る。排除する。

これが大きな枠組みとなり、また、その中の項目の中でもまた子項目、孫項目が発生する。

フレームワーク依存症はここから始まる。
まず、こういう一連の流れを作ることに多大なる労力を使うが、これが実は勉強から逃げるための口実になっている。
当然のことだが、いくらしっかりとしたフレームワークを作っても、勉強をしなければ合格しない。
だけど、基本的には勉強は苦痛である。
フレームワークを作るのも苦痛である。
苦痛なことはしたくない。
やみくもに勉強しても効率が上がらない。

ここで、フレームワークを作るためのフレームワークが登場する。

インターネットをして、検索する。
googleカレンダーを有効利用した日程進捗管理が有効だとか、そういうノウハウを勉強する。
勉強支援アプリを探す。
ニコニコ動画で大学公開講義を閲覧する。
windowsPCだと色々と誘惑が多いなあと思い始める。
未来への投資ということでiPad2を買う。
これで完璧である。
iPadに自炊した教科書、参考書やノートを入れる。
これでいつでも好きなだけ勉強できる。
しないけど。
しないとまずい。
できない。
フレームワークが悪いのではないか。
もっとよいフレームワークがあるのでは?
もっとアプリがあるのでは?

時間切れになった。
来年は頑張る。

完。

これがフレームワーク依存症である。

要は勉強したくないのだ。
そこから全てが始まっている。
勉強から逃げるためにフレームワーク強化へと逃げる。
業績が上がらないから社内ルールばかりが強化されていく堅苦しい会社に似ている。

花の水やりは始業30分前に終わらせること。
水1リットルのこと。少なすぎても多すぎてもNG。
雨の日で水やりを行わない場合は、朝のミーティング時に連絡すること。
定期的に花の状態を確認し、報告書にまとめること。

お前らは花屋さんか。

実際は花屋さんでもなんでもない、メカニカルな業種である。
ただ、こういうバカなルールを作って満足する人間が存在する。
目の前の業務から逃げて現実逃避をしている。

ブログは1ヶ月に1回は必ず更新すること。
そのときに漫画を1ページ以上描くこと。
なんか物足りないなあと思うときは文章を書いて水増しすること。

こういうのもバカなルールなのではないか。
自分のことながらそう思う。
なんのためにブログを作っているのか。
もはやブログを更新するために漫画を描いて文章を書いている。

本来は『漫画が描きたい』という欲望から全てが始まっている。
そこが立脚点である。
『東大に入りたい』というところが始まりであるのと同じく。

漫画を描きたい。
もちろん、勝手に描いたらいい。
実際、勝手に描いている。
紙とペンがあれば描けるものなのだから。
(もちろん、絵が描けなくたって問題ないのである)
だけれど、だんだんどうでもよくなってきた。
基本的に、自分は漫画は描けないなと思ってしまったのである。
基本的に、自分は勉強が好きじゃないのだなと思うのと同じく。
成績優秀な人間は星の数ほど存在する。
なんでそんなに頭がいいのか、とレベルの違いを感じ、嫉妬すら起こらない。
なんでそんなに絵が上手いのか。
なんでそんなに漫画力があるのか。
なんでそんなに。
なんで。

そんなところからフレームワークを立ち上げることが既に不幸だった感は否めない。

私は東大には、入れないのではないか。

そうかも。
あきらめたら終わりなのだが。
でも。
まあ、そうかも。
東大に入らなくてもいいかも。
無理だし。
無理無理。
ムリダナ。

キョウダケダカンナー

ここでエイラの真似をして私は布団から出る。
自分勝手な話ではあるが、なぜか清々しい。

 頼りない アンテナじゃ 出口は見つけられない
 静寂に 暗闇に 押しつぶされそうなの

ここでサーニャパートを歌いながら階段を下りる。

 やっちゃった8時起床 やばい誰も 起こしてくれない

田井中律の声真似をしながら廊下を歩く。
総括。
フレームワークは作り込むと破綻する。
冗長性が必要である。
生物のDNAみたいに。
何事にもゆとりが必要なのだ。

100点
100点
0点
0点
0点

よりも、

60点
60点
60点
60点
60点

の方が合計も平均も高いんだよ。

 楽しいだけが基準でいいんじゃない?
 とにかく レッツゴー!

おお。
私は歌いながら歌詞の意味に気づく。
すごい。
さすが、律っちゃんだ。
律っちゃんはちゃんとわかっている。

情感に訴える物語を創作。

唐突に私は自分の中の答えに辿り着く。
いや、掘り起こした、というべきか。
フレームワークの残骸の下に埋もれていた。
忘れていた。心が座屈していた。

ここで脳内キャラクタの設定を補強する。

なぜ脳内キャラクタの彼は東大を目指したのか、その理由を設定する。

Q:なぜ、彼(僕)は東大を目指したのか。

それは物理を勉強したかったからだ。
非常に単純なことだ。僕は僕の世界を勉強したかった。
僕を中心とした、大きな世界と、小さな世界の全容が知りたかった。

宇宙は大きい。
自分の町内だけでも大きいのに、日本だけでも大きいのに、地球だけでも大きいのに、
宇宙はそれを飲み込んで、圧倒的に大きい。
地球を含む太陽系。それを含む銀河系。それを含む銀河系群。それを含む。それを含む。
この時点で地球は限りなくゼロみたいなものになる。
ゼロみたいな地球の上に生きている僕はもっとゼロに近い。
天文学的に天文学的を乗算したようなゼロが僕だ。
宇宙はそんな塵によって構成されている。
塵には存在分布のばらつきが見られる。
それはまるで神経細胞の拡大画像のようだ。
あるいは撹拌された水と油のようだ。
宇宙の姿は僕たちのスケールの世界と相似的に見える箇所がある。
でもそれは永遠に続く円周率の中にあなたの携帯電話番号が存在するのと似たようなことなのかもしれない。
確率論というより、どのように世界を切り出すかという視点の問題。

なぜ、大きな世界と小さな世界は似ているのか。
そこには統一的な一つの理論があるからだと考えられる。
もちろん、スケールによって、支配的な力は変化する。
(企業間の力関係と部署間の力関係が異なるように)
ある一貫したルールがあるために、相似的な振る舞いがある。
(タンポポの勢力分布とあるサービス業の勢力分布の振る舞いが似ているように)

生きているということ自体が、宇宙の深淵を知るということかもしれない。
QMAのアロエのキャラクタドットを見つめながら彼女にこすこすされて射出した彼は、
そのある意味混乱した状況の中で世界の意味というものに触れたのかもしれない。
アロエは彼の目にはアロエに見えなかったかもしれない。
それは、過剰に至近距離で観測されたそれは単なる色彩の不均等な配列に過ぎない。
彼は射出しながら、快楽に脳味噌を振るわせながら問題を解く。

古代メソポタミア文明が滅んだ理由を選びなさい。

彼の想像力はそこで飛散する。
そのスピードがあまりに早いため、ショックウエーブが発生する。
むろん、空気を揺らすわけでないから、誰も気づかない。

文明の破滅。
戦争? 気候? 熱的死? 疫病?
彼が見下ろすのは栄えた城下町。
こんな繁栄が、なぜ、滅ぶのか。

「祐くん、賢者モードwwwwww」

祐くんは、しかし、見てしまう。
それはあまりにも壮大で、あっけなく、世界の意味というものを否応なしに考えさせる。

私たちも同じ道を歩いているのでは?

東大を目指しているが、なぜか彼女とQMAで毎日遊んでいる状態。
気持ちいいし、楽しいが、それでいいのか。
楽しいだけが基準でいいのか?

サラリーマンは麻雀に没頭する。
麻雀をしながらも自分の心の内面を見つめている。
記憶を探り、再構成し、いらないガレキを捨てていく。

店員は深い呼吸の中、これもまた自分の内面へと沈み込んでいる。
四国88カ所巡りを脳内で妄想しながら。

私たちは何を求めているのか。
何のために歩くのか。

私は想像の触手をここで戻す。
私もまた自分で考えなければならない。

カメラ原点は私の角膜表面から離れ、私の背後1m上空に位置する。
場所はゲームセンターではなく、私の廊下である。
私は椅子に座って目をつぶっている。

●●

眠った。

●●

起床。

断片的なイメージの残滓が脳裏にこびり付いている。

僕はそれをノートに書き写す。
最初は漫画(みたいな落書き)で。
ある程度描いたら次は文章で。

……この行為にどんな意味があるんだろう?

僕はその問いに対しては、一応、こう答えるようにしている。

『そのイメージは少しずつ進行している。
 進行しているので、結論が存在するはずである。
 その結論が見たいので書き進める』

この答えを聞いて、茅さんはこう言った。

ーー『進』っていう字が重複しまくってるよ。

確かに。
でも、僕は少しでも進みたい。動きたい。
今は稚拙でもいい。とりあえず、イメージを書き写して次に進みたい。

動きたい。

ーーShe want to move.

茅さんはそう言ってカルテに書く。
それは不思議な言葉のように思えた。
それは僕のことなんだろうか?

僕と乖離した『僕』のことなんだろうか?

She want to move.

僕はつぶやいてみる。
茅さんは僕を見る。

茅さんは『僕』を見ている。
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